December 6, 2011
"開発経済学の教科書には、「貧しい開発途上国が豊かになるためには、農業技術の向上が必須である。その着実な向上が経済を発展させる」ということが書いてある。だから、JICAなどの援助機関も、開発途上国の農業技術の支援に力を入れている。  しかし、GNHを掲げるブータンは、農業より観光の方が儲かることに気がついてしまっている。  西岡京治氏のあれほどの努力は一体何だったのだろうか。西岡氏が活躍していた頃、ブータンの多くの人々は、農業の発展の向こうに新たな国づくりがあると思ったはずである。だから、西岡氏にダショーを授けたのだと思う。  もし西岡氏が生きていて、棚田が次々とホテルやショッピングモールに変わっていく様を見たら、どのように思うのであろうか。西岡氏が亡くなってから、まだ19年しか経過していない。  ブータンの急速な経済発展と社会の変化を見る時、開発途上国への農業技術協力について、これまでのやり方でよいのか、もう一度考え直さなければならない時期に差しかかっているのだと思う。"

幻想にまみれたブータンへの開発援助 コメは余り、棚田にホテルが建てられている現実